2022年10月より、雇用保険料の個人負担増加 0.3%から0.5%に増加しました。また労働者の手取りが減るのです。
雇用保険料引き上げの原因
コロナ禍での雇用調整助成金などの給付金が保険料の財源を無視して5兆円以上をバラマキに使ってしまったため、雇用保険が維持できないレベルにまで低下していました。これを回収するために労働者及び事業者からの負担の増加が決定され、2022年10月から負担額が増加しました。
雇用保険の自己負担増加額
個人にかかる分としては、従来の額面給料の0.3%から0.5%への増額となっています。
給料額面 | 9月まで | 10月から | 差額/月 | 差額/年 |
¥200,000 | ¥600 | ¥1,000 | ¥400 | ¥4,800 |
¥300,000 | ¥900 | ¥1,500 | ¥600 | ¥7,200 |
¥400,000 | ¥1,200 | ¥2,000 | ¥800 | ¥9,600 |
給料額面は、交通費等の経費も含む控除前の支給額です。(控除前なので、所得税、住民税、年金、保険を引く前の金額で計算します)
物に寄りますが各種手当も額面に含みます。*1給料額面が20万円の人は、9月までは600円だった負担額が1,000円に増額します。
さすがに雇用されている状態で雇用保険を避ける方法はありません。負担分を取り返す方法は失業時の質上給付金ぐらいしかありません。
投資で回収するにはいくら必要か
給料額面20万円の場合で、差額の月額400円を安いと見るかは人によりますが、400円/月を投資で稼ぐ場合、12万円を年利4%で運用した金額と同じになります。
差額/月 | 差額/年 | 運用での年利 | 運用額 |
¥400 | ¥4,800 | 4.00% | ¥120,000 |
¥600 | ¥7,200 | 4.00% | ¥180,000 |
¥800 | ¥9,600 | 4.00% | ¥240,000 |
配当ならば、三菱UFJ(8306)が配当32円/年なので、150株*2あれば4,800円になります。2022年10月4日時点での価格では次の通りです。
668.2円×150株=10,230円 配当4,800円/年(利回り4.79%)
運用益がどの程度になるかは持つ銘柄や時節にもよりますが、普段からコツコツ積み立てている人が見たらその負担増はかなり大きく見えるかと思います。*3
負担増にどう対策するべきか
雇用保険料の支払いを避けて仕事を続けるためには、被雇用者になるか*4、フリーランスになるしかありません。
もちろん理想としては、さっさとFIREして労働から解放されたならば、雇用保険ともおさらばできます。
しかし、まだFIREできないのであれば結局できることは普段と同じです。日々節約と資産形成をしてゆき、自身の可処分所得を増やしていけるよう資金のコントロールに努めましょう。