4%ルールはどこまで信頼できるのか - amidは働かないで暮らしたい

4%ルール
統計データ内に存在する自分
結局どうするべき？
インフレにどう対処するべきか
億万長者の言うことは信用ならない

流行りのFIREでは「4%ルール」がよく提唱されています。

4%ルール

単純に運用資産益が4%を超えれば、4%取り崩しても資産はずっと減らないという考え方です。

ただ、そんなにうまくいくものなのかといえば、実際には年毎に運用益には差が出るわけで、ある程度の期間で平均した場合にそれなりにうまくいくという話になります。

この手法については、あくまでこれまでの統計的にはうまくいっているという但し書きが付くわけで、今後も誰でも同じようにできるのかは誰にもわかりません。

統計データ内に存在する自分

統計的に、確率的には損しないとか長期なら問題ないという話はさんざん見てきましたが、統計や確率の平均って必ず自分が平均にいられる保証はないんですよね。

統計でも平均からほど遠い、必ず端の方にプロットされる値が自分になる可能性があって、そのリスクに対する対処方法は何も考慮されていません。

飛行機事故の確率が相当低いといっても、自分の乗ってる飛行機が墜落する確率はゼロにはなりません。とはいってもそのリスクをすべて排除することは不可能です。

戦術論においては全滅のリスクは基本的に避ける必要があるわけで、投資においても99.99%の確率で大丈夫でも自分が全滅する0.01%になる想定は本来なら必要なのですが、正直そこまでリスクを見るのも面倒くさいところです。

結局どうするべき？

個人的には4%ルールFIREは資産運用に意識を割く必要がある時点で、収入をこれだけで賄う想定は正直微妙だと思います。

本当の経済的自由というのであれば、生活費のことは全く考えなくても良いレベルを指すべきで、資産額を気にしながらの4%ルールFIREは結局のところ専業投資家でしかありません。*1

さらにサイドFIREは個人的には無しだと思っています。要するにあれただのフリーターですし、ある程度の収入が現時点であるのであれば、ある程度稼いでバッサリFIREした方が時間的にも効率がいいはずです。

まあ将来の安心よりも、若い間の今の自由な時間、ワークタイムバランスを重視するという明確な目的があるのであればサイドFIREは選択肢になりますが、サイドで働く際の給料はフリーターの賃金になるという点にはご注意ください。なお、明確な定義があるわけではありませんが、稼げる資格や職種がある人はただのフリーランスで、サイドFIREではないと思います。

amid.hatenablog.jp

インフレにどう対処するべきか

さらに失われた30年のおかげで、最近まではほとんど意識することがなかったインフレについても今後はそれなりに伸びることを想定しておかないとまずいことになってきました。

じゃあどうしたらいいのかという話になりますが、結局のところ身も蓋もありませんが安定は、間違いなく普通に働いて普通に給料をもらうことになります。

働いていれば給料は安定的に入ってきますし、今はまだインフレの伸びに給料の伸びが追い付いていなくてもいずれは必ず給料も伸びる。*2

それ以外の方法は、今まさにここで挙げている投資ですが、インフレに見合った伸び方をするのかは投資先によります。

全世界やS&P500の伸びより日本経済のインフレ率が上がるような時代が当面来るとは思えませんので、インデックス投資はインフレ分は賄えるはずです。インフレ分を引いて4%を安定して維持できるのかについては、過去のデータからはおおむねカバーできそうだと言われていますが、結局それも過去の統計データでしかなく、実際に今後も大丈夫なのかはわかりません。また、為替差による増減がある点も最近の変動幅から見ていると無視しづらい要素になります。