最近ENEOSの株価をチェックしていましたところ、子会社のJX金属がタツタ電線をTOBするとの開示が21日付で出ました。このTOBにはどうするべきか、どう対応する方が有利なのか、まとめておきたいと思います。
タツタ電線<5809>TOB
ENEOSホールディングス<5020>子会社のJX金属が、タツタ電線<5809>のTOBを発表しました。TOB価格は720円で、発表直前の株価は414円なので75%弱のプレミアがついています。
高値掴みした人は微妙に損ですがかなりの人がお得だと思われます。
TOB発表翌日の対応
すでにタツタ電線の株を保有している人は、少なくとも2日待って、土日のうちに週明け以降に売却するのかを検討しましょう。
現時点でタツタ電線の株を保有していない人は、東証では500円未満のストップ値幅は80円ですので、少なくとも2日は上限に張り付くと思われますので、完全に自己責任ですが、比例配分でゲットできることを見込んで注文を出しておいてもいいかもしれません。運よく600円未満でゲットできれば儲けものです。
TOB時期は半年後
ただ、TOB開始が2023年6月とのことですので半年ありますので、TOBに応じるならそこまで株を保持ししておく必要がありますが、資金が完全にロックされた状態になります。早く資金を回転させたい人は、TOB価格より低くてもさっさと売却して別の株を買った方が資金効率はいいかもしれません。
理論上はTOB価格近くで張り付くはずですが、期間が長いとスクイーズアウトでの事実上退場の上場廃止を決定した日医工の様に株価が泳ぐ可能性は多少あります。完全に倒産株の値動きですが、36円スクイーズアウトなのに、一時240円まで上げた後、現在まだ120円で推移しています。
TOBに応じない場合
今回のTOBは完全子会社化を目標としているため、TOBが成立した場合、タツタ電線は上場廃止になります。
そのため、先日のアルヒ<7198>の様に半分だけ買って子会社化するけど上場は維持する、といった形にはならないため、タツタ電線TOB成立時には、株は必ず手放すことになります。
結局どうするべきか
- そのままホールド
- 市場で売却
- TOBに応じてで売却
今回の場合、上場廃止が予定されているため、1.そのままホールドはTOB成立時は強制的に3.TOBに応じて売却に置き換えられてしまいます。
TOBが成立しないことにかけるなら保持し続ける選択肢が無いとは言えませんが、すでにJX金属側が3割以上株を保有しているため、敵対的買収という訳ではないので対抗するような企業が出てくることは考えづらいところです。
値段が付くと思われる26日(月)以降でさっさと売却して別の銘柄を探すか、どうしてもタツタ電線に思い入れがあるのであれば、親会社になるENEOSホールディングスの株を買うのはありだと思います。
私はNTTドコモTOBで上場廃止の際は市場で売却し、その資金で日本電信電話<9432>を購入しており、高配当株にもかかわらず株価は1.5倍になっています。
タツタ電線はそれほど配当がいいわけでもないので、長期保有なら配当利回りが5%近くあるENEOSに乗り換えるのは検討してもいいかと思います。